平成23年5月20日
財団法人寿崎育英財団奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇

 奨学生の皆様から頂いた近況報告は主に3月下旬に頂いたものです。最初のお方は東北地方太平洋沖地震は私が今まで生きて来て、見たことのない大災害です。テレビを見る度に、日本で起きたこととは思えない映像ばかりです。この時間にも家族が見つかっていない人、電気がつかない、食料が足りない、など困っている人がたくさんいるのに、自分は口惜しさいらだちを感じました。しかし、日本全国の人々が、被災地の力になろうとしており、ボランティアの活躍、義援金も多く寄せられています。今回の大震災で失ったものは大変大きい。しかし、将来の教訓にすれば得たものも大きいと思います。又将来私が看護師として、そのような大震災が起こった時に立ち向かい周りの人々を支える人間になりたい。と改めて思いました。現在のように学習の出来る場を与えてもらっていることを忘れず、感謝しながら学習に励みたいと思います。とおっしゃっております。

次の方の報告は大震災の当日3月11日に届いたものです。春になり植物が随分と活動を始めました。一日にこんなにも成長するのかと言う程、目覚しい成長に驚かされます。毎日観察することで、新たな発見に出会え本当に貴重なことです。何でもそうでしょうが、実際目で見て感ずることは極めて重要なことです。植物の観察に行くことは大変なことでなく、目の前に阿蘇の雄大な自然が広がる、この環境に感謝し、この植物に比べ自分は、この1日で、どれ程成長出来ただろうか、と自問自答を繰り返す日々です、と。

 次の方の文面。毎日のテレビは東日本大震災のことで、あまりにも酷で、現実に目をふせたくなるような気持ちです。
何の被害も受けてない自分に何が出来るか、と考える毎日です。私は神奈川県などの関東地方で小学校の先生になりたいと考えています。関東は地震の多い所と言われていて、少し不安はありますが、むしろ希望に対する、気持ちは強くなって来ました。今多くの人達のSOSの声を毎日聞き、読みながら、自分の教員が出来ることが少しでもお役に立てればと祈る気持ちです。1日も早く復興を心から願っています。私の精いっぱいの行動が少しでも力を添えることが出来たら、とても幸せなことです、と。

次の方は学生生活の毎日は、周囲の人々は皆自分の鏡だと思い、自分は前を向いているだろうかと、常に自問自答して来ました。卒業式の日に、東日本大震災がありました。他人事などとは思えませんでした。私に何が出来るか、私は何に気付かねばならぬのか考えました。自分は明日死ぬかも知れないと思い毎日毎日を一生懸命生きることだと、たどりつきました。今の私は無力で迷惑になるようなことしか出来ません。現地へ行った処で飯を食う1人の人間でしかいられません。他人の為に捧げる人生でありたい、それを職業にして一生を遂げることだと心底思いました。

 次の方は台湾留学中で、先日の突然の日本の悲劇のニュースは留学先の台湾でも連日トップニュースとして伝えています。留学先の静宣大学には関東関西からも多くの学生さんが留学しています。皆さん家族の生命に関わる心配はないと聞いています。大学には日本語学科があり、日本に興味をもち、日本が大好きな学生が沢山いて、自分達のことのようにとても気にかけ、心配してくれています。これは台湾人の人柄と優しさだと痛感しました。遠い台湾から学生と先生方で「為三一一日本震災祈福」の祈りを捧げました、と。

 次の方は。私の春休みは初めて行くペンシルバニアでの短期留学の二週間でした。昔母の出張に連れて行かれたのが岐阜県でした。それは中学生の時薩摩義士大使に選ばれ岐阜県の大垣市に行きました。そこに友達が今でも元気でいます。今度の大震災に大垣市が、と思いました。しかし今回の東北地方の大震災は信じられない事で未曽有の大惨事今はただ、テレビ新聞の情報に涙を流すことしか出来ません。申し訳ないことです。と。

 奨学生の方々の年度が3月で終わりました。平成22年度の近況報告誠にありがとうございました。
私もこの1年大へん勉強させて頂きました。重ねて御礼申上げます。ありがとうございました。
私は明日5月21日から国際ロータリーの年次大会が米国のニューオリンズであり5月27日に帰国します。5月末日までに国際大会の様子を報告いたします。
厳しい勉学の傍ら近況報告ありがとうございました。  合掌





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