平成23年10月24日
(財)寿崎育英財団奨学生への皆様へ
理事長   寿崎 肇

(財)寿崎育英財団奨学生の皆さんから頂いた8月分の近況報告を読まして頂きました。ありがとうございました。

○最初の方の報告書です。私は今無事に附属幼稚園での実習が終わりました。幼稚園実習では初めて子供の前子供の前に立ち、活動するという指導実習をしました。子供に身につけてほしいこと、やってほしいことをねらいとして、子供が楽しみながら活動出来るように設定しました。しかし私が思っているようには動いてもらえずとても苦労しました。子供が「もう一度したい」などと楽しそうにしている姿を見て自信がつき、嬉しくなりました。保育の現場は子供の命を預かっているので、軽い気持ちでは絶対に務まらない仕事だと、改めて実感しました。又もうすぐ保育園実習が始ります。学生のうちにたくさんのことを学び、良い保育士として、子供たちの前に立つことが出来るようになりたい。その為に自分の苦手なことを克服して自信をつけておきたいと思います。

とおっしゃっておられます。苦労なさっておられる姿、チャレンジなさっておられる姿、子供達から喜ばれる素晴らしい保育士になられることでしょう。ありがとうございました。

次の方の近況報告です。先日なでしこジャパンがWカップ女子サッカー世界一という快挙をなしとげ私も大いに、その熱気に包まれていました。日本の底力を世界に示した瞬間だったと思います。あの粘りは、まさに日本人の精神そのものではないでしょうか。さて期末テスト出来について報告しておきます。今回は点数はどうであれ、単位はすべて取れたと思います。今回は筆記テストが6教科しかなく、そのうち5教科は資料持込みだったからで、今期ほど楽な期は後にも先にも、もうないと思います。よって反面来期はとても不安です。去年の夏休みはアルバイトをした記憶しか残っておりません。今年は車の免許を取得することです。大学に入学してから、このような試験なるものは受けていないので何かと不安ですが、受験生に戻ったつもりで、仮免、筆記、卒研、全てを一発で合格するつもりです。友達も殆ど一発で受かっています。大丈夫だと思いますが油断せず全力で頑張って来ます。と。

読まして頂きながらなでしこジャパンのあの粘りとご自身の粘りが二重写しのようで感激ひとしおだったのでしょう。ありがとうございました。

○次の方のお話です。
卒業国家試験の期日が具体的に見えはじめました。今までのたくさんの思いに加え不安も見え隠れするようになりました。そんな私自身の状況が子供にも伝わってしまっているように感じとれます。子供や周囲の人達と笑顔で生活出来る日が、1日でも多くあれるように、今日1日1日出来ることをこなしている状態です。夏休みを利用して病院見学をさせて頂きました。子供と2人でも仕事をしていけそうな病院があり、前向きに検討して頂いたことに、とても嬉しく感じました。小学生の子供に「生きていることは楽しい?」と聞いてみました。「楽しい!!」との即答にとても勇気づけられました。

薬学部のお母さま学生の方です。近況報告を読まして頂き、年寄りの私は、つい目頭が熱くなりました。お幸せを心からお祈りせずには居られませんでした。ありがとうございました。

○次の方の報告です。
期末試験が終り、改めて専門や英語の知識の必要性を感じました。テストを終えてからいま共同研究に力を入れる日々が続いてます。夏休みのない私の研究室には唯一お盆休みが1週間ありますが、今年は研究が忙しく、1日しか休みが取れませんでした。なんで自分だけ、と思ってしまうこともあります。しかし財団の諸先生方から頂いた「苦労は買ってでもせろ」「若い時は苦労しろ」と言うお言葉に励まされ、日々の苦労も自分の成長の糧に出来るように頑張っています。

とおっしゃっておられます。若い時の苦労はひと晩寝れば治ります。年をとると出来ませんが。このようなお考えの方こそ、大成なさる方のように思えてなりません。ありがとうございました。

○留学なさる奨学生のお手紙です。
私の大学では留学が迫って来ました。ニュージーランドの大学に留学します。先輩がDVDなど用意して下さり、その中に大学の先生たちからのメッセージがあり、少し寂しく感じはじめました。しかし一番寂しいのは同じ大学で過ごしてきた友達と、もう来年まで会うことのない友達も多くなってしまいました。でも今はSKYPEやFACE BOOKがあるので心強いです。交付式では多くの先生方のお話が聞け、このような機会は本当に少ないので貴重な経験をさせてもらいました。諸先生のお話の中で「途中でやめたら失敗だ」とありました。私は気分の落ち込んでしまう時が時々あります。このお言葉や理解してくれる周りの人のお陰で授業を一回も休むことなく、乗り切ることが出来ました。振り返ると自分が成長するための期間だったのだろうな、と思います。自分の弱さに気付きました。海外に行ってホームステイ先では1人なのでこのような壁に、ぶつかるかも知れません。でも仲間と一緒に楽しむことを忘れずにやっていきたいと思います。

と結んでおられます。行ってらっしゃい。素晴らしい勉強のチャンスです。羨ましい限りです。お元気で帰国なされることをお祈りいたします。ありがとうございます。

○今回最後の奨学生の報告です。
授与式はとても楽しいひとときでした。たくさんの先生方の激励のお言葉、アドバイスはとても新鮮で刺激になりました。励まされましたので、とても楽しかったです。今は大学ロースクール前期試験の真最中です。最善を尽くしたつもりでいます。でも感触としては、芳しくありませんでした。人生の中には数多くの岐路があるかとは思います。しかし自分の中で間違ってはいけない、間違えられない場面で失敗してしまったら、どうしていくべきか。外せない、ゆずれない、間違えられないと思う機会に失敗してしまった。私はそれを直視しきれずに居ます。落ち込みはそうそう長くは続きません。落ち込む余裕さえ、社会もスケジュールも許しません。それでも、これからの自分はどうしようか、と少し途方にくれています。誰もその答えはしてくれない。答えは自分で。でも現実はなげかずにはいられません。
私と私を取り囲んでくれる環境からでは、いままで見出せなかった前向きな姿勢や希望を今回の指導会で諸先生はじめ皆さんから頂いたと思っています。心より感謝申上げます。ありがとうございました。

と結んでおられました。申上げる必要のない悟りの境地を楽しんでおられるようにも受けとめられます。私の場合を振り返りますと真剣に勝負に挑み失敗した時は同じような気持ちになりました。
しかし失敗は成功のもとでした。多くの失敗が多くの成功を生みました。もう1つは、ご存知一休和尚のお話を思い出しておりました。一休和尚の遺言で「ニッチもサッチもいかなくなった時これを開けて見よ」とその時が来て開けて見ましたら、ひと言「なるようになる」とあった。と。この境地も大切だと思ったものでした。

素晴らしい(財)寿崎育英財団の奨学生の方々近況報告です。私の方こそ感動してしまいます。皆さんの時代の日本は素晴らしい国になっておるだろうと強く思いました。
ありがとうございました。



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