平成23年12月29日
(財)寿崎育英財団奨学生への皆様へ
理事長   寿崎 肇
寿崎育英財団の奨学生の方から頂く近況報告は全部私の教師のお言葉と思えるものばかりです。特に私の勉強になったものへの感謝の心を伝えるつもりで記載させて頂きます。

○最初のお方です。
私は今勉強&勉強に追われています。数ある科目の中で私が一番楽しみにしているのが小児に関するものです。元々子供が大好きで、将来的にも、地球上の子供達の役に立てるような分野に進みたい、と思っているので、毎時間とても楽しみです。つい先日の授業では、生まれてすぐから、生後1週間までの赤ちゃんが、日々どのように変化していくのか、を学びました。新生児に触れる機会は、ほとんどないので、教科書やビデオ教材等で詳しく学び改めて、その神秘的な力を知りました。母親の胎内とは全然違う環境に一生懸命に適応しようとする姿は本当に健気で愛おしく、その存在そのものが周囲にパワーを与えてくれると思います。そして、そういう赤ちゃんを中心に家族が成長していくのをサポートする。看護や助産の仕事は、本当にやりがいのある素晴らしい職業だと再認識するようになりました。とおっしゃっておられます。

ありがとうございます。私の場合も同じようにしてこの世に出て来たものと思います。事業をなさっておられる経営者に読ましてあげたい報告です。全く違う環境と言って良い21世紀の今です。10月ニユーヨークに5泊して小売業を勉強しました。勝ち残っている企業の特色の1つはオリジナリテイ次がラインロビングそしてソリユーシヨンの3つでした。日本でもこの3つをいつも意識し、挑戦を続けることだ。と皆さんに報告しようと思いました。経営者は赤ちゃんの変化対応に負けないように。この報告から学びました。

○留学生の学生さんの報告です。原文を素直に書きました。
私にとって今年の冬は就活が厳しく、忙しい時期だと予想します。先輩から聞くと就活は体力勝負です。毎年皆忙しいうちに、たくさん勉強できることもあります。私は心の準備がありますが、心配な気持ちが止まりません。まるで試合する前に待機している選手の気持ちです。でも逃げられないから、いつか来る時、私もそんなに緊張せずに対面するように頑張ります。だから最近私は就職ガイダンスに参加したり、小学校の運動会に参加したり、インター面接試験を積んでいます。私の理想の仕事は、日本の会社に勤めて、いつか中国にある支社に転勤することです。言語能力を生かせる仕事をしたいです。とおっしゃっています。

ありがとうございます。おそらく自国語は勿論、学校を見ますと英語、そして日本語、留学生の方々の猛勉強ぶりに最敬礼の気持ちで読まして頂きました。希望が叶えられますよう心からお祈りいたします。

○私は先月に引き続き、今月も病院での実習をしています。現在は小児病棟での実習を行っています。小児病棟では幼くして重い病気と闘っている子供たちがたくさん居ます。外で思いっきり遊びたい年頃の子供が病気のため病院で限られた生活を強いられている現状を目のあたりにして、切ない気持ちでいっぱいになりました。また、ものごころもついていない子供が癌と戦っていたり、幼くして終末期をむかえている子供、本当に頑張っている子供たちばかりです。そんな辛い状況においても時折笑顔を浮かべ、幼いながら、一生懸命病気と向かい合っている姿から、私に大きな希望と元気を感じさせてくれます。学生として、子供達に、してあげられることは、決して多くはありませんが、彼等の頑張りと同じくらい一生懸命関わっていくことが大切だと感じています。と男子奨学生の方の報告です。

心の温もりのある優しいお医者様です。こんな先生に診ていただく患者さんの退院は早いだろうな、など思います。人間としての素晴らしさを学ばして頂きました。ありがとうございます。

○先日新田原基地でお話を聞き、そしてグループ毎の発表会がありました。それは戦争の話や感染病に関する発表でした。ここで私の学んだことは、人権は生活の中野様々な場面で関係しているものだと感じました。私が生活の中で“当然”や“常識”だと思っていることが、本当にそうなのか、常に自分に問いかけていかなければならない、と思いました。当然が当然でなかった時が一番こわいと感じました。また鹿児島の知覧特攻平和会館についての発表では、自分の家族、恋人の幸せを願いながら、未来の日本のために自分の命をおとしてでも戦う姿は素晴らしいと思いました。旅立つ特攻隊員の写真を見ると、一人も悲しそうな表情を見せている人はいなかった。あの時特攻隊の人たちはもう行くしかない!日本を守ろう!と決心していたのかなと感じました。今世界中にはたくさんの差別があると思う、大きい差別や小さい差別、男女の差別、その差別は1つ1つが個別なものではなく、根っこでつながっているものだと感じました。1つ1つを解決することも大事だが、それ以上に、その根っこを切ることが大切なのです。看護を学ぶ上で老若男女の人達と関わります。その人達の人権を守りながら、いかに看護できるか、を考えていこうと思いました。

看護することにも同じように相手の気持ちを押しはかって思いやりの心で接する、人間味と言うべきか徳と考えるべきかなと考えさせられました。ありがとうございます。又この奨学生の方は知覧に行かれたのかなとも思いました。私も参りました。同級生は居ないかと探しましたが見当たりませんでした。この知覧特攻平和会館を見学中涙涙であったことを思い出しました。ありがとうございました。

○行政書士試験に挑戦するため授業の進行とは関係なく択一式の問題を毎日解くようにしています。そうすることで細かい知識の整理ができ、条文や専門書の内容をより正確に把握できるようになります。今はわからないこと、調べものの山で書く力も身につけなければなりません。時間の大切さを身に染みて実感しています。そして一番の敵は自分自身であることを、毎日痛感しています。眠りたい、休憩したい、遊びたい自分に打ち勝つことが一番困難でかつ大切なことだと思います。今は自習室の机の上に尊敬している先輩の写真を置いて頭の中で「天網恢々粗にして漏らさず」と繰り返し意識することで弱い自分に負けず1日1時間でも長く頑張れるといった状態です。まだまだですが努力の人になれるよう頑張ります。(中略)少しでも多くの知識視野をもって、何が正しく誤っているのか、真実は何か誰も教えてくれず、結果が出るまで分かりません。分からないからこそ、今とにかく私のやるべきことは勉強なのだと思います。今の私の知識量では正しい判断など出来る訳がないと思います。そのように考えると人生の中では一生学び続けるということが必須だと思います。今幸にも私には勉強に打ち込める環境があります。毎日感謝しながら、寸暇を惜しんで視野を広げられるよう徹しなければならないと思っています。と報告なさっています。

勉強に打ち込んでおられる姿を感動のうちに読まして頂きました。このお考えは一生持ち続けていかれるようにお見受けいたしました。社会に出て素晴らしい業績をあげられ世の為人の為に尽くされる方だと思いました。ありがとうございました。

○近況報告を読まして頂いた最初に感じたことは、この珍しい便箋はどこに売ってあるのだろうと思いました。ご本人のお描きになったものでした。そして

今回から便箋にその月に合った絵を描くことにしました。(今月はカボチヤ、柿、さつまいもでした)もっと早くからしておけば楽しい紙面になったのにな・・・。と少し後悔しています。これまでの分もとりかえせるよう楽しんで頂きます。今学校では自分の好きな素材に絵を描くという授業をやっています。チラシを何枚も重ねたものや、ガラス板、ビニール傘などみんなそれぞれです。私はダンボールに書いています。ダンボール特有のデコボコした表面が味になって思いもよらない効果が出て、とても興味深いです。毎日手が絵具で真黒になる程のめりこんでいます。先日学祭があり私はイラストサークルに入っているので、ポストカードを売ったり、似顔絵を描いたりしました。似顔絵はとても難しいですが、その人の顔の特徴をとらえるのが面白いです。もっとたくさんの人を描いて上手くなりたいと思います。学生生活にもなれたことから、前以上に絵に向き合う時間が増えています。無意識に多用してしまう色から自分の好みを知ったり、小さな自己発見を重ねる毎日です。私は温もりのある茶、赤系統の色が好きなようです。絵には作り手の個性や性格が反映されるので、たくさんの人が見て心地よいと思える作品が作れたらなあと考えています。そしてそんな人になりたいです。とお書きになった近況報告でした。

毎日楽しい学習をなさっておられ幸せいっぱいのお方とお見受けいたします。作品をたくさんの方に見て頂く。ご覧頂いた方々が夢や希望、そして人生の歓びを味わって頂ける作品を作りたい。とのお話には感動いたしました。どうぞご精進を続けられ、この道では日本一といわれる画家になって下さることを衷心よりお祈りして

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