平成24年6月25日
(財)寿崎育英財団奨学生への皆様へ
理事長   寿崎 肇

過年度の奨学生の皆様からの近況報告についてホームページ記載は今回で終わります。
寿崎育英財団の奨学生の皆様の学業への取組み、人間として自らを磨いておられる姿そして謙虚な振る舞など素晴らしい奨学生のおられる寿崎育英財団を誇りに思うものでございます。最初の方は留学した方でご自分をさらけ出したそのお心を綴ったものとお受け止めし記載させて頂きます。若い頃の時の苦労は買ってでもせよと申上げると申訳ない気持ちですが、この方の30年、50年後の為の極めて素晴らしい良薬となることは間違いないと思います。

○今月は一年度を締めくくり、新たな一年度へ向かう準備の月でした。私はこの一年結果を出すことが出来ませんでした。ここまで一度も浪人や留年をしてこなかった私は、人生初の留年という、やり直しの烙印を押されたのです。私は大した学歴も過去も何も無いにも関わらず情けない、恥ずかしい、見栄を張りたい等という、醜い自尊心から来た雑念や、気後れする気持ちで雁字搦めになってしましました。そんな時救いを求めて恩師を訪ねたところ、彼は「君に恥ずべき過去など無い。本等に恥ずかしいこととは、他人を忌むようなことをすることであり、留年司法試験に落ちた、そんな大したことではない。王道さえ生きていれば、結果など無くとも、人生はすばらしい」とおっしゃいました。そして自尊心を捨てられる目標を立てられるように、日々を生きるよう諭して下さいました。私には目の前にある紙とペンと、この身しかありません。それ以上も以下も何も無かったのです。これから真っさらな気持ちで全てに取り組みます。一年を反省して改善すべきことは勉強法と、本気さと、自分を信じる気持ちにあると思いました。これからを妨げる原因となる雑念を取り払う努力と自分を信じられるだけの努力を1日1日欠かさず行い、大切なことを見失わぬよう、度々初心を思い出すことが必要だと考えました。勉強法は専門書を立体的に、メリハリをつけて読み、理解して記憶し、他人へ伝えられるようにするため、友人の協力を得て日々改善しています。

とおっしゃっておられます。
留年したから司法試験に落ちたわけではないし、社会人となって後輩やお客様へご迷惑をかけたわけでもない、弁護士になっての苦労を先取りしたのですから私としては失礼かも知れませんがおめでとうと申上げさせて頂きたいのです。今からのご努力を伺えることを楽しみにしています。ありがとうございます。


○次の方は塾の非常勤講師として「努力は実る」を生徒から教えられたお話です。
私はアルバイトとして某塾にて国語の非常勤講師をしているのですが、今日は教え子たちの一世一代の高校入試の本番。そして合格発表がありました。今年の中学3年生の生徒たちは、私が中学1年時から手塩にかけて国語を教えてきた生徒であり、その分愛着もあり絶対全員合格して欲しいという思いで入試ギリギリまで厳しい指導を行いました。こつこつ努力をする学年でしたので、結果は「全員第一志望合格!!」という、県下の塾においてNO.1の結果となりました。国語の非常勤講師を勤めて4年目ですが、これは過去最高であり、我が塾にとっても史上初のことだとのことでした。「努力は実る」ということを生徒たちに身をもって教えられたような気がします。4月からは新学年となりますが、生徒たちに負けないよう努力を積み重ねていきたいと思っています。そして今月は私が代表を務めております我が大学の日韓学生交流会の懇親企画といたしまして、高千穂旅行に行って参りました。理事長は宮崎県北部の「高千穂」という地をご存知でしょうか。遠い昔、我が国を作ったとされる神々が降り立った地です。天岩戸神社等をめぐり、大昔の日本の歴史にふれながら、韓国人留学生と親交を深められたことは、本当に良い思い出となりました。そして3月末には大宮ソニックシティ(さいたま)にて開催されました第153回日本獣医学会学術集会に参加して参りました。先月の近況報告でもお話しました通り私は今、学会において関連集会として開かれます集会にて実行委員長を務めております。昨年10月に委員会を発足し、今月末にイベントを開催するまで約半年間準備をすすめて参りました。イベント当日は1日目が153名、2日目が110名とイベントとしては過去最大の規模という大成功をおさめることができました。


とおっしゃっておられます。塾生を希望校に全員合格させた実績は素晴らしいと申上げるより外はありません。先生の情熱がその結果を作ったものと思います。ご自身でお引受なさる場合(いろいろの役職)成功させようと思うことは何でも引き受けては如何でしょう。この奨学生の方の実績をお伺いしてそんなに思いました。


○次の方の近況報告です。
無事に3年生に進級することができました。いろいろな遠回りを経験した私がこうやって勉強に専念でき低い進級率の中でも進級することができたのは、ひとえに皆様のご助力のおかげであると感じています。試験結果を自分なりに振り返ると、まず得意科目である民法は優秀答案にも選ばれており、自分なりにも満足いく結果でした。また少子高齢社会と法などの選択科目もできていたのですが、唯一悪かったのが憲法であり、試験中に時間配分を間違うという、大きなミスが原因でした。司法試験を一年後に控え、今後は、試験中の時間配分の計算などの細かいテクニックも身につけていこうと思います。最後になりましたが寿崎育英財団の選んで頂いた奨学生であるという自覚は私の勉強の励みにもなりました。寿崎奨学生の一員として、勉強に励めたことは、私の今後の生活において大きな財産になると思います。そして、この感謝の気持ちを忘れず、いつか社会に恩返しをしたいです。

とおっしゃっておられます。
お手紙の中で感謝、ありがとうの言葉をたくさんおっしゃっておられました。
ありがとうございました。


○次の奨学生は便箋6枚に細かく報告をなさっておられます。先ず報告の送遅れたお詫びです。
オーストラリアへの短期語学研修と研究室への新入生の実験指導などがあり、報告が遅れました。自分の責務を必ず果たせるよう反省し、今後の人生に活かします。3月は私の学年が研究室の雑務を行う役目を担っていましたので、講座旅行の企画実行や研究室の卒業式の運営を行いました。私の学年は少ないこともあり講座旅行の企画実行は、ほぼ私がすべて行いました。また研究室の卒業式の為に私は卒業記念品のハンカチのデザインや卒業ムービーの作成を行いました。みんなの思い出が、良いものとなる様に努力した事はとてもやりがいがありました。3月17日から4月3日(18日間)はオーストラリアへ短期語学研修へ行きました。私の大学から引率なしで18名の学生が参加いたしました。私はメンバーの中でリーダーを率先して引き受けました。シドニー空港到着後バスでニューカツスルの各ホームステイを引き受ける家庭へ送迎されました。私のホストファミリーは70才位の夫婦でした。その後の2週間はニューカツスル大学の英語教育のコースに配属され、語学研修を受けました。クラスは15名程の少人数でした。先生と生徒のコミュニケーションが十分とれている授業を受けました。私の暮らすには、中国人、サウジアラビア人、イラク人でした。彼等は私たち日本人よりも積極的に発言し、クラスを活気づかせてくれました。そのお陰で私達も積極的になり授業が大変能動的な学習をすることが出来ました。非常に有意義な授業を受けることが出来ました。オーストラリアの海はとてもきれいでした。普段出来ないスポーツとイルカを見ることが出来て、とても感動致しました。料理ですが、ホストファミリーの作るオーストラリアの料理は最高においしかったです。毎日朝はフレークに牛乳をかけて食べ、昼は家でセルフメイドしたサンドイッチを食べます。そして夜はホストファミリーが色々な料理を作って下さいました。ホームステイをしている私達3人はホストファザーマザーの作る、この料理を食べるのが、毎日の楽しみでした。特にミートパイはおいしかったです。ニューカツスルでの2週間を終えた時は、とても淋しい気持ちになりました。大学で知り合った友人と別れ、お世話になったホストファミリーとも別れシドニーへ向かいました。シドニーの町並みはとても美しかったです。美しいデザインの建物と自然が共存している町並みは何度見てもあきませんでした。この町に住んでみたいとも思いました。シドニー到着後世界遺産であるブルーマウンテンへ行きました。ブルーマウンテンは、空気が透き通って山が青く見えました。とても壮大な自然を見て感動いたしました。オーストラリアでの18日間は、私の人生にとって価値観を広げる良い機会になったと思います。ここで学んだ事を今後の人生に活かしたいと思います。帰国後、留学生のチューターを担い、ソロモン諸島からの留学生の生活支援や、日本語指導を行っています。また研究室に新入生が入ったので、彼等の実験指導も行っています。私は現在博士課程で、国からの給与を頂ける様、今後の研究計画書を作成しています。まだまだ自分の力は微々たるものですが、将来科学技術を活かして、世界の人々の為にビジネスを展開出来る様、今やるべきことに、全力で取り組みます。


とおっしゃっておられます。
なつかしいオーストラリアのお話ありがとうございました。昔小売業の視察に度々オーストラリアに参りました。ヨーロッパで流行したものが南半球で半年おくれて流行し、それが半年で日本で参考になります。シドニーのお話を伺って自然は今も変わってないのだなと当たり前のことですが感謝しながら読まして頂きました。ありがとうございました。


○次の方は平成23年度ホームページ記載の最後の方になりました。この方もオーストラリア短期留学で場所はブリスペンです。
私は約1ヶ月オーストラリアのブリスペンに行ってまいりました。私の大学の海外研修として行ったため、同じ学校へ3人で通いました。それぞれホームステイをして毎日学校へ通いました。言語はもちろん英語で、私は聞き取る時の話すスピードには、全く問題ありませんでした。寮での努力、国際交流の活動経験が役に立ち、スクールリーダーとして、先生からの指示は私が聞き外のメンバーに伝える係りとなりました。学校では、日本語クラス、美術料理のクラス、体育演劇の授業へ参加させていただきました。日本語クラスは週に15回以上もあり、1日で約3〜4時間でした。そこで私の将来の夢である「日本語教師」を目の前にして、授業内容や、生徒への対応など自分が知りたかったことすべてを観察することができました。私は書道を11年間習っていたため、私が先生として見本を書きそれを生徒たちが書く授業や、センスに「わたしのなまえは○○です」と書く授業をして、自分の特技を活かすことができました。その時先生(日本語教師のオーストラリア人)は不在だったので次の日「生徒たちみんなが楽しかったって言ってたよ。みんなも日本の文化に興味をもってくれたと思う。ありがとね」と言われ私はとても嬉しかったです。また私はもともと洋楽が好きで休み時間のたびに一緒に歌ったり、踊ったりしてたくさんの生徒と話したり、とコミュニケーションをとることができました。オーストラリアの人はみんなフレンドリーで仲良くなり、たくさんの人が会うたびに私の名前を呼んで声をかけてくれるのが私の喜びと変わり本当に楽しい毎日を過ごしました。休日はカンガルー・コアラをさわり、抱っこするため動物園に行ったり、ビーチへ行って泳いだり、映画を見に行ったりととても良い経験をしました。ホストファミリーには感謝の気持ちでいっぱいです。私はこの研修を通じて日本語教師への思いはさらに強くなりました。(後略)

英語の出来る方は努力家と聞いています。日本での勉強が凄く役に立っておられる様子には私が感動しました。昔或る大学で私の見学したことです。長くなりますのでチョッピリ報告いたしますと、帰国した学生と今から留学する学生の会でしたその中で米国から帰国した学生の曰く「英語を勉強に行くのではないよ、英語使って勉強して来い」と。
今回この最後のオーストラリアへの留学なさった方英語を使って十分勉強の出来た方だろうと思います。夢は必ず叶います。体には十分気をつけ、相手様の喜ぶことを目的になさっては如何でしょう。ありがとうございました。



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