平成26年3月14日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

今年は例年になく寒い冬です。でも暦は節分豆まき立春となり春遠からじです。
皆様の近況報告を読まして頂きながらこの頃の若者はと言われる方は1人もいません。
紫式部の時代から言われた言葉と伺いますが我が育英財団には素晴らしい方々ばかりです。理事長として極めて名誉なことです。ありがとうございます。
では最初の方から写させて頂きます。
○昨年後半国内会議と国際会議で2つの論文発表をさせて頂きました。国内会議は「鋼構造シンポジウム」という鋼構造に携わる研究者の会議で2日間東京で行われました。国際会議は時間設計の分野(時間に携わる研究で振動学、流体学など)の会議で2日間台北で行われました。この発表で目標としていたのは、1つのセッションの発表者の中から選ばれる優秀発表賞を獲得することです。なぜこの目標にしたかというと私自身の発表に対する自信を確かなものにしたかったからです。私は昔から発表には自信がありました。しかしその自信はあくまで自分の主観的な意見であり周りから認められたものではありません。表彰を受けた経験もありません。そこで今回の発表では賞を取ることで、自分自身の発表に対する自信を確かなものにしたいと考えていました。どうすれば人に分かりやすく伝えることができるのか自問自答しながら発表に試行錯誤を加え、練習を繰り返しました。鋼構造シンポジウムでは練習通り発表することができました。しかし私は優秀発表賞に選ばれることはありませんでした。私が発表したセッションでは優秀発表賞は誰一人該当せず厳しい採点となっていました。なぜ私が選ばれないのかという悔しい思いが心の底からわき出しました。しかしそこで駄々をこねては何も成長することができないと感じ、その悔しさを他に向けるのではなく、自分に向けるようにしました。私にはまだ賞をとる為の能力、練習が足りてないと考えるようにしました。もしもリベンジする機会があれば、その時発表賞をとろうと心の中で誓いました。この悔しさは自分をかなり成長させてくれたのではないかと思います。その悔しさを抱えたまま、台北に移動し、国際会議で発表を行いました。当初この国際会議では、優秀発表賞は用意されていないものだと考えていました。従って「鋼構造シンポジウム」よりも「Temporal Design」時間設計の分野の発表練習量は少なく、英語での発表に不安がありました。しかし発表賞が無いからと言って、発表を怠ることもどうかと考え、本番ではジェスチャーを交えながら、ゆっくりと丁寧な発表を心がけ、練習以上の出来で発表を行うことが出来ました。そして閉会式の時に気付いたのですが驚いたことに国際会議でも優秀発表賞が用意されていました。さらに驚いたことに私はその優秀発表に選ばれました。とても信じられませんでした。その驚きと同時にほっとしました。私自身の発表に対する自信が虚構ではないと証明された気がしたからです。この発表を終えて学ぶべきものが多く実りある国内会議と国際会議となりました。もちろん発表の経験が英語スピーチ能力の向上などが主な収穫ではありますが、もっと他にも多くのことを、学ぶことができました。その中で1つ挙げるとするなら「チャンスはいつでも転がっている」です。自分が認識する、しないに関わらず何かを獲得するチャンスは常にあるということです。そしてそのチャンスをものにするにはいつでも物事に全力で取組む姿勢が必要だという事です。いつ訪れるのか分からないチャンスをものにしてこそ自分の満足できる人生を歩むことができるのではないかと考えました。24時間365日常に全力で物事を取り組めというわけではありませんが常にチャンスを逃さない準備が必要だと思います。そのためにこれからも努力をし続けたいと思います。

と結んでおられます。凄い奨学生の方のお話です。国内会議での口惜しい想い。それをバネに国際会議での表彰状。私は目頭をふきながら思わず立ち上がって拍手をいたしました。おめでとうございます。写させて頂きながら何をなさっても成功なさる方だし他の奨学生のお手本と考えて良いのではないでしょうか。世の中での成功のコツをおっしゃっておられます。チャンスはいつでも転がっている。いつでも物事には全力で取組め。私の教わった諺?幸運の女神に後髪はない。とか急ぐ仕事は忙しい人に頼め。とかこの奨学生のお手紙を写しながら思い出したものでした。ありがとうございました。

次の方は目標を決め勉強なさる皆様も同じでしょう。それとロータリーの標語の「最も良く奉仕する者最も多く報いられる」の良く奉仕をなさってその報いの大きさを実感しておられるお話です。
○私は今月具体的な学習目標を立て積極的に学習に励むことが出来ました。今月の目標は200時間以上勉強することと今月初めに購入した民法の演習問題を1冊に終わらせること、及び司法試験の短答を出来るだけ解くことでした。毎日勉強時間を計りながら勉強したお陰出で机に向かっている時間は勉強だけに集中することが出来ました。200時間は既に達成することが出来ました。来月は今月と異なり、イベントが少なく期末試験直前期になるため、300時間を目標に頑張りたいと思います。民法の演習本は平日の授業と無関係に自主的に行っている為、なかなか時間をとることが出来ませんでしたが、何とか冬休み中に集中して取組み、もう少しでも終わりそうなところまできました。今月中には終わりそうですので気を抜かず急いでしっかり身につけたいと思います。短答の過去問は昼食中等に意識して解くようにしました。現在進行形ですので、残り最後の日まで解くようにしたいと思っています。12月は1年の締めくくりの月なので毎年してきたようにこの1年の反省や手ごたえを確認しました。新年からは人間性を磨くため読書して人と話すことをしてきました。人は何のために生きているのか等、普段漫然と過ごしているとなかなか考えないようなことをジックリ考える人として成長出来た1年。と思える年にしたいと思います。今のところ人は縁ある人達を幸せにするために生きているのだと思っています。日々の生活をする上でこのことを意識し始めたことで、毎日の緊張感や生活の内容が変わり、充実したものとなってきました。1番変わったのは人間関係でした。欲得打算なしに人のためになりたいとただ思って接するだけで、いかに大きなものが返ってくるかということを身をもって体験しました。今年1年受験生最後の年になります。日々を大切に充実させたいと思います。

とおっしゃっておられます。
経営も同じです。合格のために月200時間勉強なさる。目標数値達成の為日々何をやることが売上目標達成が出来るのかで日々の努力を積み重ねます。これを一生お続けになっては如何でしょう。又欲徳打算なし人為に接することが、いかに大きなものが返ってきた体験。企業でただひたすらにお客様の喜ぶことを1人1人の社員が自分流にやり続けることが結果不況知らずの好業績をあげます。これも一生続けられたら如何ですか。ロータリーの教えの中に「最も良く奉仕する者、最も多く報いられる」とあります。これを職業奉仕と考えます。世の中この教えどおりを私は体験して来ました。どうぞ司法試験に合格、そして弁護士先生となり世のため人のために尽して下さい。ありがとうございました。


次の方は臨床実習の体験をなさって身についたこと。すべて患者様第一で患者様の見になって要望を察知する勉強中で指導の先生から「今出来ないのは当たり前、出来ないから勉強しに実習に来ているんだろ」先生はもっと真剣に取組めと教えておられるのでしょう。これは私に言われたいるお言葉です。人生知らないことばかり死ぬまでが勉強だぞと教わっている近況報告です。
○早速ですが昨年末まで8週間の臨床実習が無事に終了致しました。今回はその臨床実習で私は大きなものを得たのでご報告いたします。私は小学生からリハビリテーションの先生になることが夢でした。日が経つにつれ理学療法士になりたい気持ちは大きくなり、現在臨床実習を経験していく中で夢が近づいていることを実感し、とても嬉しいばかりです。しかし臨床実習を通じて自分の足りない部分を見つけ、このままでは患者様を治すことが出来ないととても焦りを感じました。また知識の足りなさを実感し、今までの勉強量では全く足りない事を知らされ、現在は一生懸命知識を身につけているところです。患者様を担当させて頂き患者様のことを第一に考え、患者様の為に一生懸命全力を尽くすことを頭に置き、いつも取組んでいました。しかし知識が足りない所や実技が上手く出来ない事により患者様との信頼関係を失いかけた時がありました。焦りや不安にかられレポートや課題が全く中途半端になってしまいました。その中でも時間は過ぎていき、患者様に対して何も出来ない自分がとても悔しく、理学療法士になることを諦めかけたこともありました。その際、実習の指導者や先生方、学校の先生、友達が支えて下さり、とにかく患者様に最後まで全力を尽くすことだけを考え取組みました。患者様は、私の頑張る姿勢を見て下さっており信頼関係を失うどころか「先生」と読んで下さるようになりました。その瞬間感無量で涙してしまいました。実習の指導者に「今出来ないのは当たり前、出来ないから勉強をしに来ているんだろう」と言われ改めて実習の目的を考え直し、出来るようにする為に勉強をしに来てるんだと思いました。「最初から出来たら誰も苦労はしないし、誰でも理学療法士になれる」と言うことを、言われた時にとても救われこれから更に頑張ろう、患者様に全力を尽くそうという気持ちになりました。また今回私の行かせて頂いた実習先では「患者様を絶対に治す」という言葉をモットーに治療されており疾患を見て疾患に対して治療をするのではなく、人は一人一人違うことから同じ疾患であろうと患者様一人一人に対して考えた治療を行っていました。今回の実習を経験し、私の理学療法士になりたい気持ちは増し、なりたいと思うのではなく、なるという気持ちを持つようにしました。これは気持ちに自信をもつのではなく、なると言う気持ちをもつようにしました。これは実習指導者より「なりたい気持ちに自信をもつのではなく、なれ。」という言葉を頂いたので考えを改め、理学療法士になるという気持ちに切り替えました。実習を通じて目標が明確になり、私の不足している点を見つけることができ、沢山の先生方の考え方や治療の仕方を学ぶことができました。今後今回見つけた目標を一つづつ達成していき、将来は絶対治せる理学療法士になります。また努力を続けることで私自身にも患者様にも喜びことが生まれるということが分かりました。更に努力し、これからも患者様に全力を尽くしていきたいと強く思いました。

と結んでおられます。患者様患者様と患者様の立場から見ていき考えていくお姿を読まして頂きながらフォード自動車を創設したフォード一世が成功の質問に答えたお言葉「若し世の中に成功の秘訣があるとすれば、それは自分の立場からでななく相手の立場に立って物事を考える能力が如何程あるかによって決まる。」と昔教わりました。この奨学生の方が将来何をなさっても患者様の立場で判断することを身につけたことは素晴らしい。必ず成功なさると思いました。読まして頂く途中の心の動きには感動致しました。又「なりたい」でなく「なる」と成功した自分のお考えの切替え。改めて我が財団の奨学生は凄い方ばかりだと改めて思わして頂きました。ありがとうございました。


次の方は修士2年の方です。学生生活6年間挑戦につぐ挑戦でものにしたものを思い出して書いておられます。
○私ももうすぐ修了です。先輩から「修士の2年間は、あっという間だから1日1日を大切に過ごせ」言われたのが、この間だったような気がするぐらい本当に早い2年間でした。この2年間は自分を成長させる為にいろいろなことに挑戦しました。アルバイト。水泳、社会人バスケットボールキャプテン、ダンス、論文投稿など毎日が充実していました。忙しい中でアルバイトの時間を作ることで学部4年間に比べてタイムマネジメント能力を向上させることが出来ました。教育採用試験に必要な水泳、ダンスを学ぶことで、これに合格することは出来ませんでしたがD判定(最も低い判定)からA判定(最も高し判定)まで評価を伸ばすことが出来ました。自分の卒業論文を我が大学の紀要に投稿することで、研究の内容を気に入ってもらい、来年から○○大学で助教授として採用してもらうことが出来ました。何度も何度もくじけそうになって、自分を責め続けたこともありますが最終的に良い結果になって、今ではやって来て良かったと心の底から思います。これからも、自分のやっていることに誇りを持って日々過ごしていきたいと思います。

とおっしゃっておられます。ご自身の夢に向かって挑戦し続けたことへのお話でございます。今からは長い人生目標に向かって挑戦は続きます。喜びに満ちた人生でありますようお祈り申上げます。ありがとうございました。


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