平成28年3月18日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

今私達、壽崎育英財団の役員の先生方は宮崎での宮崎育英財団の理事会と奨学生指導会の為に宮崎観光ホテルにお出で頂いております。4つの財団のうち宮崎が皮切りです。皆様の近況報告が次々と150通まいります。読ませていただきながら奨学生皆様の素晴らしさ、感謝の心を表したお手紙。交付式で頂いた奨学金の封を切らずに3年分3枚持っています、と。家計が苦しいとか、どうにもならない時封を切っていまおうと思う時が度々ありましたが、封筒を置き「よし!もう少し頑張ってみよう」といつしか自分の心に誓う。相手様からしていただいたこと相手様に伝えてこそ感謝の心と。おっしゃっておられるお話に涙して読ませて頂きました。その外、失敗を今後の糧に子供達に伝える、と2度も失敗した教員採用試験の経験のお話。学会発表で居並ぶ教授の方々からお褒めを頂いたお話など、私の方が勉強させていただくと同時に日本の将来大丈夫、と確信めいたものを感じる150名皆様の近況報告です。有難いことに壽崎育英財団は奨学生の皆様から作って頂いた。
では最初の方です。

○私が通う大学では卒業論文の提出が1月です。先日ようやく仕上がり、あとは最終確認、確認後提出するだけになりました。私の卒業論文のテーマは「我が国の小学生のおける伝統音楽教育」です。私は4月から小学校教諭として勤務します。小学生の頃から音楽の授業が大好きで、今後も得意な音楽を活かした教師になりたいという気持ちと、千年以上日本に伝わる箏や尺八、雅楽や神楽等の日本らしい音楽、日本の音楽の素晴らしさに気づく事が大切だと考えました。熊本市内でも箏や小太鼓などの和楽器を使ったワークショップや研修等が開催されているので、積極的に参加し、日本の音楽の素晴らしさを児童にも伝え、日本の音楽が今後も多くの人々に親しまれるような教育を行いたいです。また私は児童や保護者の方々、地域の方々、先生方の信頼される教師になることが今の夢です。この夢を叶えるために、少しずつではありますが、教職に関する本を読んだり、現場で働いていらっしゃる先生方のお話を伺い、教養を身につけています。常に学び続ける姿勢を忘れず、これから何事にもチャレンジしたいと考えております。

とおっしゃっておられます。
改めて日本の音楽は素晴らしいのだなと感じながらこの卒業論文を読ませていただいたら、その素晴らしさを強く深く感ずるだろうなと思いました。日本にとって素晴らしい小学校教諭になれますことを心からお祈りいたします。ありがとうございました。


次の方は約束を守れ、期限を守れ、自分の失敗は自分で片付けよ。と私が注意されているように感じさせていただきました。人間として、人生のことでの報告です。では、

○月末が期限である近況報告を期限内にお届することが出来ず申し訳ありませんでした。忙しいことを理由に計画的に課題をこなすことが出来なかった私に責任があります。何事も計画的にこなしていくように努めようと思います。ある本に「100点で期限切れより、0点でも期限内に提出した方が断然よい」と書いてあった記事を思いだしました。例え、その課題が完璧にされていたとしても、締切期限を過ぎてしまえば、その課題はなかったも同然なのだと書かれていました。確かに完璧でなくても期限内に提出すればそれなりに評価はされます。しかし期限が切れてしまえば評価すらされません。逆にマイナスの印象を与えてしまいます。頭ではわかっているつもりでも、いざ実行に移したり、このような当たり前のことを当たり前にやっていくことは案外難しいことなのだ、と今回の提出期限失敗を通して思いました。こう思うのは学校にいるときだけではありません。私は寮に住んでいるのですが、自分の部屋以外のトイレや洗面所、お風呂場などは共同です。特にトイレはきれいな便器がいつもきれいな状態なのですが、時折汚れたままの便器を発見してしまします。誰だってしくじってしまうことはあると思います。ですが、自分の失敗をそのままにして他の人に掃除をさせるというのは子供のすることです。皆大学生であるのに、まだそういった自分のしくじりを自分で処理するような当たり前のことを当たり前にすることはできないんだと感じるとこが多々あります。そういったことは社会に出た時にいつか、ぼろが出てしまうと思うのです。だから提出期限を守ること。すれちがった人に挨拶をすること。自分が悪いとおもったら素直に謝ること。嬉しかったらあるがままに感謝するとなどの、当たり前と思ってるようなことを当たり前に出来る大人になりたいと、今回の失敗を通じてそう思いました。またそれが出来るようになることが「1人前の大人になる」ということなのではないかと思います。

とおっしゃっておられます。
ご自身の失敗?の反省をこれ程深くご披露なさいますと読ませていただく私のほうが恐縮いたします。でも当たり前のことが当たり前に出来る。社会人としての基本ですから、難しい事ですが、実践すべきでしょう。辞書に基本とは「ものごとが成り立つ為のより処となる大もと」とあります。私もこの奨学生の反省と同じように改めて肝に銘じました。ありがとうございました。


次の方は1月に行われた奨学生指導会での別々の大学での学生が目標に向かって挑戦している奨学生の近況報告にもっともっと自分が頑張るという気持ちを強く持つと同時に役員の先生方のおっしゃった「ナンバーワンでなくオンリーワンを目指せ」について深く考えたお話を書いておられます。では、

○先月は素晴らしい報告会をご用意いただきありがとうございます。他の奨学生のお話を聞くことができ、先生方の貴重なご講和を聞くことができ、とても内容が濃く、大変貴重な時間を過ごすことができました。本当にありがとうございます。自分達の目標を叶えた方がいて、大きな目標や挑戦の意気込みを報告している方がいて、自分が今のやり方なら物足りない人生を送ってしまうと感じ反省しました。私はあの報告会で一番印象に残っている言葉があります。ある先生がおっしゃった「ナンバーワンでなくオンリーワン」という言葉でした。私はこれまで何事においてもとにかく一番を目指すことが幾度かありました。しかし、一番になったからといって、本当に自分はこれだけは負けない!これだけは俺のものというものが1つもありませんでした。社会に出れば、自分よりも勉強面やその他の面において優れている人は数多くいます。私が一度社会に出た時にそのように感じました。その時に、自分はそのような社会に留ることができるだろうか?とよく感じることがありました。今の自分にはオンリーワンと呼べる長所がないので、これからじっくり時間をかけて見つけていこうと決心しました。いよいよ来週から東南アジアでのバックパックの旅が始まります。フィリピンでの経験を通して東南アジアの文化に興味を持ち2ヶ月間の旅を計画しました。旅費は夏から今までのアルバイトで貯めたお金だけを使うつもりです。人との出会いを大切にして多くの経験を積んでこようと思います。来月はタイからの近況報告になります。

とおっしゃっておられます。
オンリーワンを狙うこの奨学生の方の10年後は素晴らしい人生だ、と感じられ事だと思います。この決意を人生観として奨学生指導会でおっしゃった先生の期待に添えますよう頑張っていただけることをご期待申し上げます。ありがとうございました。


次の方も奨学生指導会の出席した方です。が、2月の近況報告の方々は奨学生指導会で感じたことを、ご自分の人生の決意として報告なさっておられます。

○先月は素敵な食事会に招いて下さって本当にありがとうございました。先生方のお話を聞くことが出来て、とても実りある会になりました。食事もたいへんおいしかったです。今回のお話を伺って特に心に残ったことが4つあります。1つ目はいつも笑顔でいることの大切さ。私の暗い顔や怒った顔を見て、仕事帰りの母はどう思うのだろうか・・・。私の周りの方に気持ちよく過ごしてもらうためにも笑顔でいよう!と思いました。2つ目、素直な心を持つこと。何かしていただいた時に「ありがとうございます」頼まれたときにも「はい」と。失敗した時にも「すみません」何か成功した時には「お陰さまです」周りの方への感謝の気持ちを忘れずに、素直な明るい人でありたいと思いました。3つ目政治について知ることの大切さ。ついつい日々のたくさんの課題に追われ1日の終わりは疲れしまっていて今の世の中がどうなっているか に関心がうすれてしまっていました。そのうち時間のあるときに学ぼうと思っていたのですが、当然自分でつくらなければ時間が生まれるわけもなく、社会の流れから取り残されている自分がいました。将来医師を目指すものとして、行政との関わり、患者さんを取り巻く環境に目を向ける必要があります。日々しっかりと政治に目をむけて自分で自信をもって行動できるようになりたいと思いました。4つ目に自分の体を大切にすること。忙しいとついつい夜更かししたり食事がおろそかになったりします。健康な体あってのやりたいことができるのだと忘れずに。健康に毎日を過ごしていきたいです。

とおっしゃっています。
この方は食事会とおっしゃっておられますが、年に2回奨学生の方々からお集りいただき、役員の方々も全員出席していただき、先生方役員の皆様に奨学生へのコメントを頂きます。そして奨学生の方からは近況報告としてご自分の夢や学業でうまくいかないことへの挑戦の姿、希望の就職先の決まった話、難関を合格して話などが伺えます。私にとって先生方のお話は感激し、勉強になることばかり。又、奨学生の方々のお話は私に、勇気元気を頂きます。有難い奨学生指導会です。この奨学生の方は先生方のお話で4つの決意を報告してくださいました。老い先短い私ではありますが、私も毎回この方のように深く感じ、決意することばかりです。ありがとうございました。



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