平成30年10月31日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

地震、大雨、台風の自然災害から少し静かになった今日この頃です。しかし又いつ訪れるかわかりません。対応の準備は出来ましたでしょうか。頂く近況報告はどなたの分をホームページに載せるべきか皆様の近況報告。全部載せるとすると皆様からの近況報告は先ず私が書き写します。それを事務局の松下局長の渡し、打ち終わって業者に渡します。私はまあ良いとして松下局長は外にも仕事があって業者に渡すために松下局長の仕事量は凄いと言って良いのです。手に負えなければ人を増やせば良い。皆様から頂く近況報告は外の奨学生がお読み頂いたら参考になるだろうと思うものと私自身の感動した方の分です。ホームページに無かった方お許し下さい。お詫び申し上げます。

最初の方は祖母が子宮体癌でご自身も子宮体癌を学んでいる学生さんです。小さい頃から可愛がって頂いたおばあちゃんの癌。どんな気持ちなのか身内の死亡率の高い癌患者への対応です。では、

○近況報告といたしまして私の祖母のことについてお話させて頂きます。先月末の私の祖母が子宮体癌でありことが分かり、今月末に市立病院で広汎子宮全摘出手術を行う予定です。看護科としてリアルタイムで子宮体癌のことを学んでいる時でした。実際に実習で受けもち患者さんと関わる機会がありますし、この大学3年間でそれなりのことを学び、多くのことを学んだことに関連づけながら考えていました。しかし実際に身内のこととなると冷静でいられず、通常の思考ではいられませんでした。つまり恥ずかしながらこれまでの考え方や、人との接し方を他人事だととらえていると考えてもおかしくはありません。きっと患者である祖母はさらに動揺と不安を隠せなかったことでしょう。改めて私にできることは何だろうと考えた時に看護の本質が見えてくるのではないかと思いました。素直に「私はどうしたいか」「私は何ができるか」「私はどうするべきか」を必死に考えました。私にできることは祖母の不安な気持ち、また祖母を心配する祖父の気持ちなど疾病をもつ本人、その家族の気持ちに寄り添うことであると考えます。最強の寄り添う人になるために、知識や技術、経験を豊かにしておく必要があるのではないかと思います。その為に私は今学んでいるのです。看護の対象者は「生活する人」です。今回祖母の癌を通して看護とは何かを考えることができました。また今後私はどのように看護を行うのかを考えるきっかけとなりました。日々学び続け人と寄り添い合える私でありたいです。

とおっしゃっておられます。
身内の大病を通じて日々寄り添う患者さんへのご自身の心構えを悟ったご報告でした。ありがとうございました。


次の方は15年間社会人の経験のある方で一昨年この大学に編入学された方で大学の先生をなさっている方は同年代の方が多く知識量の差に愕然とすることばかりとおっしゃっておられます。では、

○私は15年の社会人経験を経て一昨年度この大学の法文学部人文学科の編入学し、心理学を学んできました。社会人として仕事をするなかで、あまりにも多くの問題を抱えながらも必死で働いている人々を多く目にし、また、それゆえに心身に不調をきたす人の多さを目にし、これからの社会上必要な仕事は何だろうと考えた時に産業領域の人々の心を支える臨床心理士になろうという志に辿り着きました。学部での2年間は人と学問という多くの出会いに支えられ、これまでの人生で本当にいちばん充実した時間を過ごすことができました。学べば学ぶほどにこれまでの自分の無知さに気づき、自身のさらなるレベルアップを目指して、一生懸命に取り組むことは私自身の生き方にどうやら向いているらしいということもわかってきました。臨床心理士という資格は心理学を用いて人の心の問題に向き合う仕事に必要とされる民間資格ですが、大学院修士卒業という受験資格が必要であり、とても専門的な学びが求められるものです。さらに今年度より、公認心理士という国家資格がスタートし、ようやく国の施策においても人の心の問題がクローズアップされ始めたことを非常に意義深く感じています。現在私の周りには、同じ年代の准教授が多くおり、彼等と自分の生きてきた時間は同じであるにもかかわらず、その知識量の差に愕然とすることばかりですが、尊敬できる人の背中を見つめながら、追いかける姿勢で、これからもっともっと勉強していきます。

とおっしゃっておられます。
社会人が15年となれば会社では部長クラス。部下への指導などで苦労なさったので、心理学を深く学び直し社会に貢献したい志を抱いた方の報告でした。ありがとうございました。


次の方は大学1年生ですが、大学4年生院生の行うコンペに参加して活躍のお話です。では、

○入学して今まで中間テストや期末テストなど大切なテストが多くありました。多くのテストで満点を取ることが出来、満足できる結果となったことを嬉しく思っております。その中でも最も嬉しかったものがあります。それは建築設計・製図の時間に行われた一点透視・二点透視図等のテストです。このテストで満点取れたことは、とても嬉しかったです。また設計課題における建築模型と図面の評価では、学生投票でおよそ90人中3位という成績を納めることが出来、嬉しかったです。作品を一生懸命に作って良かったと感じています。しかし今回の設計課題を通して、多くの反省点が見つかったため、次に生かしていきたいと考えています。もうすぐ大学1年生生活の半分が終わりを迎えますが、その中で最も頑張ったといえば、“コンペ”という建築における設計競技です。これはそれぞれのコンペごとに出された課題をクリアする設計案等を出題者に提出し、順位を決めていく競技です。提出するまでには、対象地の調査や、どの案が最も優れているかなど検討を重ね、次はそれを紙の上でどう表現すると上手く伝わるのか、伝える手段をどうするかなど、考えに考えを重ね、作品を作っていきます。コンペは主に大学4年生や院生の方々が研究室に配属されて参加するものですが、私は先生にコンペをしたいと申し出たことで、今回は特別に先輩方と一緒にコンペに参加させて頂くことができました。私は今回のコンペではパースと呼ばれる人の目に見える形で建物を描く部分を任され、先輩方に様々な面から力を貸して頂けたことで、メインパースとサブパースを描きあげることができました。最後は締め切りまでに、どこまで内容を詰め完成度を上げられるかというところが勝負となり徹夜での大変な作業でしたが、やりきった時の達成感は忘れられません。これからも多くのコンペに参加することで、知識や技術も身につけていきたいと考えています。

とおっしゃっておられます。
入学1年生凄く成績の良い方です。言葉が難しい言葉がありましたが、4年生院生と肩を並べて活躍する姿には感激しました。ありがとうございました。


次の方はお産という生命の誕生についてのお話ですが、私の妻は長男出産が帝王切開でした。お産のことについて息子のお産に立ち会ったのでこのお手紙は3回読み返しました。では、

○看護学生として最後の実習を終え助産学生としての実習が始まりました。看護の実習とは異なり学生であっても医療行為を行うことになります。「出産」という生命の誕生の場でありその一方で「死」になることもあります。学生という立場でも生命を預かり、ケアするという大きな責任が伴います。緊張と不安の毎日ですが指導助産婦の「1人の妊婦さん、赤ちゃんをしっかり見て、きちんと関わることができるのは学生のうち。だからこそお1人お1人のお産と向き合って全力で関わってほしい。」という言葉を胸に受け持たせた頂く方の思いに寄り添うようにしています。「この方が何を望んでいるか」「どうすればより安心してお産に望めるか」を常に考えケアを行っています。学生だからこそわからない点は助産婦の方に相談し1つのお産をきちんと振り返ることができます。年末まで実習が。まずは自分の体調管理を徹底し、支えてくれる母への感謝を忘れず日々全力で取り組んでいきます。今回助産学実習にあたり自分の心の弱さやマイナス思考によって消極的な行動につながっていると感じています。応援してくれる母、友人の思いを力に変えて、これから頑張ります。

とおっしゃっておられます。
ありがとうございます。帝王切開で生まれた私の息子はなかなか泣きませんでしたので、お湯につけたり水につけたり、何回目かに小さい声で泣きほっとしました。助産婦になられる奨学生の方大変でしょうが、どうぞ頑張ってください。ありがとうございました。
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