令和元年10月18日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

拝啓
お元気でしょうか。お変わりございませんでしょうか。お伺い申上げます。
大雨と台風銀座と言われる日本。被害に遭わないようお祈りしております。

最初の方はノーベル賞を頂ける方ではないか と思われる奨学生の方の近況報告です。

○私は今京都に来ております。本日より日本癌学会の学術総会が開かれ、私はこれまでの研究成果を口頭発表します。以前にも何度かお手紙に記させて頂きましたが私は癌の研究をしています。その中でもいかにして癌は発生するのか、いわば“癌の芽”ともいえる細胞を見つけることに成功し現在も解析を続けております。発表資料を作成している中「謝辞」のページがあるのですが、思いおこすと何十人もの方の名前がそこに載りました。熊本に来て一年少しですが多くの方の助けの中で研究を行い、また仲間の一員となれたことも驚き感謝しました。論文発表まではもう少し時間がかかりますが最後まで(最後にはなりませんが)気を引き締めていこう再確認しました。今月頂きました奨学金は11月に開かれる学会(こちらでも成果発表を行う予定です。)の参加費用に充てさせていただきたいと思います。これからどんどん寒くなってきます。時節柄くれぐれもご自愛ください。それではまた来月近況報告させて頂きます。

とおっしゃっておられます。
“癌の芽”ともいえる細胞を見つけることに成功した先生の近況報告(もったいない)を書き写させて頂きながら手の震えだけでなく体の震えをおぼえる位の感激でございました。 ありがとうございました。


次の方は大学に入学して成績上位3名に入り今回で4回目の受賞の方の近況報告です。
では。

○今月は大学院の入試がありましたが成績上位者なので面接だけの試験となりました。入試の1週間前に面接練習があったのですが、いつも会っている先輩方が相手だったので緊張せずに受け答えが出来るとあまり練習せず臨みました。しかしいざ練習が始まると、普段とは違う雰囲気に飲まれてしまいガチガチに緊張してしまいました。猫背になり目も泳いでいたということでした。これを受けて質問に対する答えを文章におこし数回練習してみました。本番ではその成果もあってか、ほとんど緊張せず受け答えすることが出来ました。かなり手応えがあったのでほぼ確実に合格できると思います。また今回工学部内での成績上位者3名の中に入ったので表彰状と奨学金を授与されることになりました。成績上位者に選ばれるのは入学してからこれで4度目です。入学から卒業まで連続で表彰されることは自分にとっても驚きでした。これで自信をもって卒論を完成させ大学院へ進学することが出来ます。

とおっしゃっておられます。
大学に入学して4年間学業の成績が3番以内を続けて表彰された方が壽崎育英財団奨学生としておられることは財団として極めて名誉なことでございます。ありがとうございます。


次の方は6回の実習で毎回新しい発見学びを体験、子供を育てるのも企業で大人を育てるのも同じだなと教わった方です。では。

○近況報告といたしましては、6回目となる実習でしたが毎回新しい発見や学びがあり大変でしたがとても充実した実習になりました。今回の実習先で、ある先生に子供を子供と接するのではなく一人の人間として接することの大切さや指示命令で子供たちを育てるのではなく自ら考え動けるように保育者が子供たちへ働きかけることの大事さを学びました。これはこれから先私が保育者になる時に大切にしたいと思う保育方針になりました。それぞれの園で保育方針や特色が違い戸惑うこともたくさんありますがどの園でも子供たちの笑顔が輝き、子供たちの成長を身近に感じることができるので実習を通して改めて保育者になりたいと思いました。10月からは自分が働きたいと思うような園に巡り合えるようたくさんの園を見て回り就職活動に向けて頑張っていきたいと思います。良い報告ができるよう努力して参りたいと思います。

とおっしゃっておられます。
昔小売業でこんな話がありました。お店はお客様から喜んで頂くのが仕事。店員さんがお客さんに喜んで頂く為に自分流に一所懸命に考えて売上をあげておりました。或る時上役の方が見回りにきてマニュアル通りにやれと言われ言われた通りにやりましたら段々売上が落ち、前の半分程になりました。この報告のように子供が自ら考えて動く、今の時代はこの保育者のように経営者もやっている処が成功しております。ありがとうございました。


次の方は自らの考えや行動に甘さがありもっと厳しく責任を持つことへの反省のお話です。では。

○大学生活最後の夏季休暇における学術面と私的な面について報告させて頂きます。 学術面では学生生活の集大成である卒業論文に取り組ませて頂いております。私はクリスチャンであるということを活かしクリスチャンが持つアイデンティティの認識やライフヒストリーについて研究しております。研究ではすぐにインタビューによる調査は終了いたしました。現在はインタビュー内容を文字に起こし先行研究と照らし合わせながら被調査者の語りを分析する作業に取り組んでおります。ただ被調査者の語りを分析する中で困難を覚えることがありました。分析する際あまり深くまで分析することができていないと感じた事です。そして「なぜ調査したことについて深く分析ができていないのか」と考えました。その中で私が見出したことは第一に私が行った先行研究の調査量が少ないということです。第2に先行研究における課題と解決について深く理解することが出来ず先行研究を自分の論文に適応できていないということです。このことに気づかされ、私が自身の考えや研究について甘く曖昧な時があるのだとつくづく感じました。以後より自身の行動に厳しさと責任を持たなければならないと考えております。私的なことについては大学生を対象としたキリスト教団体の合宿に参加させて頂きました。豪雨という悪天候の中ではあありましたが深い学びと交流が与えられました。その合宿では「だから愛します」というテーマのもと「私は愛されている存在である」「私たちもお互いに愛する」という2つのことを学びました。合宿に参加することで「案外私は人を愛しきれていない」と気づき「愛により満たされより愛をもって神や人々を愛したい」と祈り愛を人々に表す実践と機会を考えました。そして家族、友人、アルバイト先の従業員に対して感謝や尊重の意を様々な機会を用いて表すことを計画し行いました。今後も続けていきたいと考えております。

とおっしゃっておられます。
信仰をなさっておられるから最初にありました自身の考えや研究に厳しい反省をなさっておられました。仏教や論語の孔子様のお話。2500年前に原理原則をお示しになられたそれが今も通用する。人類は素晴らしいなと深く感激致します。 今回の報告は私の反省を示して下さいました。ありがとうございました。


次の方は専門認定試験の合否の自信の程と大きなイベントで心か楽になった報告です。では。

○9月7日に獣医病理医の専門認定試験を受験しました。内容は筆談とマークシートで丸一日かかりました。手応えはあります。合否は10月中旬です。次の近況報告でお伝えします。ジャーナルに投稿した論文がかえってきました。色々修正が必要で今はその対応でおわれています。受理されないと卒業できないので必死で修正中です。9月は大きなイベントがあり今は少し心が楽になりました。趣味のイカ釣りや旅行も久しぶりにしてみようと思います。先日ラグビーワールドカップが開幕し日本対ロシアの試合を見ました。序盤負けていましたが中盤にかけて逆転し、勝利した日本代表にあきらめず最後まで戦い抜く素晴らしさを学び非常に感動しました。日々の生活にもこの精神を忘れず生きていこうと思いました。次戦は強敵だそうですが日本チームの勝利を祝って応援します。もう一つそれは外国人でありながら日本代表として日本国家を歌い堂々とプレーしてくれた選手達がいたこと。大変感激しました。勝ち負けでなく日本人として色々と考えさせられる試合でした。

とおっしゃっておられます。
獣医としてのお話より人間としてのお話に私も感動いたしました。ありがとうございました。


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