令和4年1月10日
公益財団法人 壽崎育英財団の奨学生の皆様へ
理事長   寿崎 肇
 

師走に入りました。熊本県ではコロナの感染者が18ヶ月間ゼロ。ヤレヤレと思っておりました。ところが「オミクロン株」で海外からの日本入国禁止という国からの命令です。お正月日本の国内、故郷で楽しもうと思っていた矢先、日本への入国、故郷へ帰ることはならん、です。何だか世界中がオミクロン株に脅かされている今日この頃です。皆様も十分ご用心なさいますように祈ります。


最初の方の報告は油断大敵です。感染状況が落ち着いた今こそ対策を徹底すべしですと。では、

○枯葉舞う季節となり冬の気配を感じる折、ますますご清祥のことと存じます。この度は先月に引き続き、ご支援をいただき誠にありがとうございます。全国的に感染状況の改善がみられ少しずつ以前のような暮らしを取り戻しつつあります。一方で感染状況が落ち着いた今だからこそ、感染対策を徹底しなければならないと改めて実感しております。大学においては5日に夏休みに実施が予定されていた実習の振替が行われ、初めて大学の附属中学校の授業を観察しました。私が生徒だった頃と比べてICT機器の活用が一般的になっていたり、教科書の内容も随分と難しくなっていたりするなどの様々な点において変化が見られました。実習の中で特に印象に残っているのが、担当教員による「英語科の教員は言葉の力を育てるものとしての責任と自覚を持ちなさい」という言葉でした。言葉やコミュニケーションを扱う教科の教員として授業中はもちろん普段から言葉を大切にしていかなければならないと強く感じました。また学業以外の面においては、先日はじめての鶴の渡来地を訪れました。私の実家が日本でも有数の鶴の渡来地である出水市にあるのですが、今までテレビでしか鶴の様子を見たことがありませんでした。今回初めて渡来地を訪れ、間近で鶴を観察し、改めて地元の良さを実感しました。寒さが厳しくなるとともに、鶴の数も増えるようなのでまた時間があるときに訪れてみたいと思います。今年も残すところあと1ヶ月となりましたが、お健やかにお過ごしくださいませ。今後ともよろしくお願いいたします。

とのご報告を頂きました。
英語科の教員は言葉の力を育てるものとしての責任と自覚をもて、と。私も勉強になりました。ありがとうございました。


次の方大変悩み迷っておられる原因はご自身の昔の家庭の事情が、教える生徒の中で救えることが出来る職業。つまり今の教師を目指して良いのか、他に何か職業は。と迷いの原因のお話。貴重なお話です。では、

○日増しに寒さが身にしみるようになりましたが、いかがお過ごしでしょうか。もう12月に入ろうとしており時の早さを感じます。さて11月の報告をさせていただきます。今月は悩みが多き月となりました。主に進路に関してですが、自分がどの方向にいけばいいのか分からなくなり悶々としている間にひと月が過ぎてしまいました。私は現在教師を目指していますが私が本当にしたいこととずれているのではないかと感じたのです。そもそも私が教師を目指すようになったのは高校時代に遡ります。高校時代は今までの人生で1番つらい時期でした。家庭内はお金の問題で毎日荒れており、勉強ができるような環境ではない中でどうにか大学に行くための勉強時間を捻出する日々でした。重い内容なため相談できるような人もおらず、学校では悟られないように必死に隠していました。しかし今思えば誰かに気づいてほしかった。話だけでも聞いてほしかったと思うのです。「こんな環境の中でよく頑張っているね」そんな一言があればもう少し頑張れたのではないか、と感じます。この経験から私は貧困家庭の気持ちの分かる先生になりたい、生徒の異変に気づいてあげられる先生になりたい。そして誰かの心を少しでも軽くできるような人になりたいと考えるようになったのです。しかしそれは教師ではない職業のほうがよいのかもしれません。まだまだ心は悩むままですが、今精一杯悩んで、現在の私にとってのベストな選択をしたいと思います。最後に向寒のみぎりお風邪などめされませぬようご自愛ください。

優しい思いやりのある奨学生の方のお話。この方逆境だったことが必ず相手様の幸せを実現させることのできる人生で感謝され続ける人生になります。思いやりの人生が幸せな人生となることをお示めし下さいました。ありがとうございました。


次の方は卒論の発表者のサポート役として参加し他の研究室の発表を聞いて勉強になり、又質問に即答などの報告。では、

○朝夕とずいぶん冷え込む季節となりました。お変りなくお過ごしでしょうか。連日熊本の新型コロナ感染者がゼロであるとの報道が続いています。ワクチンの効果があったのでしょうか。このまま終息に向かうことを心から願うばかりです。近況報告になります。先日薬学部6年生コースの卒論発表がありました。私は先輩の発表のサポート役として発表会に参加しました。私自身こういった発表会に参加すること自体初めてでした。私が所属している 研究室の先輩の研究内容は知っていたのですが、他の研究室の方の研究内容はあまり知らなかったため、発表を聞いていて、とても勉強になりました。質疑応答では様々な分野の先生達が色々な角度から質問をされるため納得できるような解答をその場で出せるように事前に勉強して準備することが大切だと思いました。日頃から論文を読むなどして知識を吸収していきたいと感じました。この卒論発表会に参加して、自分の研究に対するモチベーションを高めることができて良かったと思います。先日中間テストがありました。しっかりとテスト勉強をして挑んだので、おそらく良い点数がとれていると思います。1月から2月にかけて期末テストがあるのでそれに向けてしっかり準備していきたいです。12月中旬頃にTOEFLを受験します。TOEFLは大学院受験に必須なので早いうちから対策しようと考え受験することにしました。TOEFLを受けるのは初めてなので良いスコアがとれるかどうかは分かりませんが、当日まで勉強を続けて頑張りたいです。以上が近況報告になります。年末に向け何かと多忙な時期ですが、健康には十分注意してお過ごし下さい。

との報告でございました。
重要な発表会などの進んでサポート役を引き受けさせてもらえるのは勉強になることだとの教え。又大学院受験に英語でないと思われるTOEFLが必要なことも教わりました。ありがとうございました。


次の方は癌の研究で海外の学術誌にも投稿なさる。勿論英語です。国内でもあちらこちらの学会で発表なさっておられます。癌の世界的研究者です。では記帳させて頂きます。

○日ごとに寒さが身にしみる頃となってきました。寿崎理事長のおかれましては、お健やかにお過ごしのことと存じます。さて先日前回お手紙に記させていただきました、日本癌学会若手ポスター発表賞の副賞が届きました。両手で持っても思い星型のトロフィーで今目の前にかざってあります。身が引き締まる思いです。また私は博士課程の4年でして、卒業に必要な学位取得のための学位論文を今しがた提出してきました。題は「RORIを基軸とした膵がん纏瘍内不均一性の理解と臨床応用を目指した体外診断法の開発」です。またこの学位論文の元となる英語の論文も近々海外の学術誌に投稿予定です。多くの方々のご協力、ご指導のもと研究が形になっていくのは嬉しいです。明日より今週横浜で開催される日本分子生物学会年会で研究成果を発表するため、久しぶりの出張です。12月はもう1つ別の学会でも発表します。新しい出会いがあることを期待し、また仲間が増えたら嬉しいです。今月の奨学金は学会の参加費用に充てさせていただきます。感謝いたします。それではまた来月お手紙を送らせていただきます。お風邪など召されませんようにお祈りしております。

とおっしゃっておられます。
研究は多くの方々のご協力とご指導と謙虚なお言葉、奨学金の1ヶ月分のお礼まで頂いて恐縮です。ありがとうございました。


次の方は朝早くから夜まで看護の実習で親の大切さ、大人の凄さを実感した報告です。では、

○陽だまりの恋しい季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。あっという間にもう11月になりました。私は今も看護の実習中です。朝6時に起きて準備して帰宅するのが6,7時ごろです。学ぶことも多く、日々充実した毎日を送れています。また親の大切さ、大人のすごさを実感しました。家の家事や私達子供のお世話をしながら仕事と両立することは大変だとこの実習を通して考えることができました。私の母は特に親1人で私と姉を育てたため仕事と両立しながら私達に沢山の労力と時間を使ったと思います。また子育てに気を抜いたところを見たことがなく、沢山の愛を与えてくれたのだと思います。自分のことはすべて後回しで、すべて私と姉中心の生活をおくり自分のことは犠牲にしてでも私達姉妹のことを大切にしてくれたと思うと胸が一杯になります。私も自分中心ではなく他人の幸せ、周囲の人の幸せを考えることができる大人になりたいです。これからは母に恩返しができるよう、まずは立派な助産師になり、いつか家族でゆっくりと旅行にでも行ける日がくると良いなと思います。今月も奨学金を頂きありがとうございます。感謝しかありません。

とのお話です。
看護の実習だから母が2人の子供を育てた母の厳しい生活についてのお話。昔貧乏な私の家。母の懸命に働く姿は当たり前位思っていました。この奨学生のお手紙で私は申し訳なかったと何回となく思いました。昔なりふりかまわず働いておる母の姿。思い出し手を合わせてお詫びをいたしました。このお手紙、重ね重ねありがとうございました。


次の方人間として八面六腑の言葉で、申し訳ありません。1月の間どこへ行ってもお会いできる活躍のお姿に感動いたします。11月の近況報告です。では

○先ず学問についてです。刑法各論。会社法。商法の小テストがあった。刑法各論は一問ミスで残りの教科は全て満点だった。好成績の理由は、授業で先生が話されたことを一言一句聞き逃さず集中していたこと。限られた時間の中でコツコツ復習していたこと。分からない問題を先生にメールでお尋ねして理解していたことだと考える。この結果に満足することなくこれからも日々の勉強を頑張りたい。焼酎プロジェクト(球磨焼酎人吉の酒蔵さんと共同してPR活動を行う。1年がかりのプロジェクト。私はその中の観光班リーダーである。11月2日には観光班動画撮影のため人吉へ。アポ取から日程調整まで全て自分で行った。大変だった部分はあったが初めての経験ですごく勉強になった。社会人の方々はこのような業務を仕事でスムーズにされていて凄いなと改めて感銘を受けた。11月27日は旅館フェス大のれん市で、球磨焼酎のPR。学生が考えたオリジナルグッズの提供、商品販売等を行ってきた。このイベントに際してこちらの手作りパンフレットを作った。学校の試験や他のボランティアも重なってスケジュール的に厳しい面もあったが、何とか作り終え達成感を味わうことができた。少し離れた場所に熊本市長がいらっしゃっていたので、「これはチャンスだ」と思い自ら駆け込んで「あちらのケースで球磨焼酎のPR活動を行っています。よかったら見ていってください」と声かけをすることができた。快くブースに来てくださり市長のおかげで人がたくさん集まるようになった。このように自分なりの爪痕を残し、プロジェクトのメンバーと協力して球磨焼酎のPRも行い、様々なお客様とお話することができた。充実感に溢れていた。この日(11月27日)の午後からは白川夜市のボランティアに参加した。白川夜市は水辺の空間利用を行うことで、地域の活性化を目指す「白川“緑の区間”の利用を考える協議会」を中心に市民や企業、行政が一体となり実証実験として取り組んでいるイベントである。産学官でコミュニティーづくりをされている。受付や入場案内、会場設営などをした。お客様との楽しまれている姿を見たり実際に話をすることができたりしてとても大変だったが、貴重な経験をさせていただき、達成感でいっぱいだった。サークル活動について阿蘇ロゲイニング(11月3日)参加者の誘導、受付、撮影。その他のボランティア活動は国際交流会館でのキッズカフェ、アフリカルタを楽しもうに参加。(11月7日)。YMCA野外活動企画。11月7日江津湖レインボーマーケットボランティアは受付作業がメイン。来られた方にコロナの感染経路確認のための手続きなど行った。最後アルバイトは飲食店勤務、お客様にご指名をいただけるようになった。そのくらい接客とお料理出しがうまくなった。今月はこのような活動を行いました。今月は特に現場で学ぶことが多く、とても貴重な経験ができました。奨学金をいただいていることに感謝申し上げます。来月も頑張ります。

との報告でした。
学業も立派な成績を上げておられるのにプロジェクト。イベント。ボランティア。そしてアルバイト。読ませて頂くだけで凄い活動です。1ヶ月でこれだけの体験。将来の人生が楽しみです。ありがとうございました。




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