令和5年11月1日
壽崎育英財団奨学生の皆様へ
理事長   米澤 房朝
 

前回分に引き続き、後期が始まりそれぞれ忙しく日々を過ごされていらっしゃるご報告いただいておりますので、ご紹介させて頂きます。では、

では、最初の方

◯拝啓 朝夕の風に秋の深まりを感じる季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。早速ではありますが、近況報告をさせて頂きます。 今月は、私の持病のため、検査入院をしておりました。入院をしたのが、大部屋であったため、他の患者さんのお話を聞かせて頂く機会がありました。その中でも、印象的であったものを一つ紹介させて頂きます。その話とは「いつも病院ではお世話になっているばかりで、人として何の役にも立てないと落ち込んでいたけれど、検査をしてくれた人にありがとうございましたと言われて、私も頑張っていたのかもしれないと少し救われた気がした」というようなお話でした。その話を聞いて、私は支えることだけが医療ではないのだな、と思うと共に、改めて言葉でお礼を伝えることの大切さを知りました。確かに、病院ではご自身の病気などにより思う様な生活が出来ず、自尊心が傷ついてしま方が多いのではないかと思います。それ故に、医療に求められるのは患者さんのサポートだけではなく、その人の努力に気づき、検査などで協力をして頂いた場合にはきちんおお礼を言葉にして伝えることだと思いました。この事を経験し、患者さんを支える事だけではなく、努力に気づきしっかりとお礼を伝えられる医療人になりたいと考えております。 
敬具

との事。その印象的なお話からきちんと自分自身ができることを見出され、将来の姿も見つけられたようです。貴重な体験をしたからこそ得られたのでしょう。また将来に向かい一歩一歩努力を重ねていかれて下さい。ありがとうございました。



◯秋冷の候、理事長様はじめ壽崎育英財団の皆様におかれましては、益々ご健勝にてご活躍のこととお喜び申し上げます。今月もご支援を頂きまして誠にありがとうございます。
今月の近況報告をさせて頂きます。九月下旬に夏季休業が終わり、後期の授業が始まりました。後期が始まってすぐに十一月の附属幼稚園での実習に向けてのオリエンテーションがありました。そのオリエンテーションは、実際に実習をさせて頂く幼稚園にうかがい、先生方から実習についての説明を受けました。最初に全体で園の特色や実習での注意点、約束事などのお話がありました。無事に終えられるように、ルールやマナー、約束事をしっかり守り、実習生がいて良かったと思ってもらえる実習にしたいです。全体での説明後、実習に入るクラスで、担当の先生から次のような説明がありました。日誌や指導案、一日の流れ、使える道具など教えて頂きました。日誌や指導案はとても大変だと聞くので、今から書き方をよく理解しておくようにしたいと思います。また、一人一回担当保育をする機会があり、一から自分で活動内容を考えて指導案を作成し、準備をしていきます。オリエンテーションで説明を受けるまで、どんなことをすればいいか全く分からず、とても不安でした。しかし、担当の先生が様々なアドバイスをしてくださり、考えやすくなりました。活動内容は、幼児の発達段階を把握し、何がどのくらい使えるのかを考えて決めないといけません。また、その活動を通して幼児にどのようなことを身に付けてほしいか、どのような力を養ってほしいかというねらいを明確にするなど、考えることがとても多いです。分からないことも多く、不安も大きいですが、積極的に先生に聞いて学びたいです。
学校の授業では、前期よりも難しく、より専門的なことを学んでいくため、その日のうちに習ったことを復習するようにし、単位の取得に努めたいです。いくつかの科目では、前期の授業と繋がるものもあるため、よく理解していきたいと思います。また、ピアノの難易度も上がります。私はあまりピアノが得意ではないため、ついていけるかとても不安です。勉強や実習、ピアノなどで不安が多くありますが、同じくらい子ども達と初めて関われるという楽しみもあります。これからの生活では、時間を上手く使い、日々の勉強と並行して実習のことやピアノの練習ができるように、工夫していきたいと思います。最後になりましたが、時節柄ご自愛ください。

後期に入り実習の為のオリエンテーションを受けられたとのこと。実習での心構えも十分なようです。不安や、楽しみなどいろいろな感情がおありとのこと。今のお気持ちなら実習でもしっかりやり遂げられることでしょう。ありがとうございました。



◯拝啓 残暑が厳しいころとなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。早速ですが、八月の報告をさせていただきます。今月はフィールド体験実習という実習がありました。この実習では二十近くある施設の中から自分が行きたい施設を選択し、実習させていただくというものです。保育園、介護施設、障害者施設など様々な施設があり、私は介護施設を選択しました。この大学四年間で自分がどのような働き方が向いているのかを研究してみようと思っています。その第一歩として、足りないと言われている介護職の現場に入ってみようと思い、選びました。学んだことを振り返ってみると、生活するうえで大切なことばかりで、実習で特に印象に残ったことを二つご紹介しようと思います。
一つ目はスタッフさんが気を付けていることについてです。「利用者、入居者さんと接するときに気を付けていることは何ですか」という質問を六名のスタッフさんにしました。同じ質問をしても返ってくる答えは様々で、聞いていて非常に興味深いものとなりました。その中でも、「利用者の方に楽しんでもらいたい、そのためにはまず自分が楽しむ。楽しさって伝わるから」という答えにははっとさせられました。今まで、企画を立てる時は、どうすれば楽しんでもらえるか、またその企画を実行中も楽しんでもらえているか観察することばかり意識しており、よく考えたら自分は楽しんでいなかったなと感じました。スタッフさんの笑顔が伝わって、利用者さんも笑顔になる、という場面を何回も見ました。自分が楽しむ、簡単なようで難しいこのことは、実は大切なことなのだと気づきました。また「自分が嫌な人間にならない。嫌な人には相談しないでしょ?」という答えもあり、興味深く感じました。介護、看護をするうえで、コミュニケーションは非常に大切なものとなってきます。「昨日は何したの」という何気ない会話から、この怪我はあの時のものか、ご家族との関係は良好なのだな、というように分析していきます。話をするという壁を越えてもらうために、このような工夫をされているのだなと、話を聞いて学びました。
二つ目は、仕事のやりがいについて質問した時です。
病院には治療をして退院していただくことを主な目的とする施設が多くあります。そこに仕事のやりがいを見出す看護師も多くいるのではないかと想像しています。
しかし、介護施設には治る過程はないように思いますが、どのようなときにやりがいを感じますか」という質問をしました。驚いたことに、「介護施設にも治る過程はあるよ」という答えが返ってきました。病院で治療をしてもなかなか治らなかった鬱が、介護施設に来て治った例が実際にあったそうです。一人一人に寄り添う介護がもたらして結果なのだと強く感じると同時に、高齢者が余生を過ごす場所という介護施設に対する自分の認識が改められました。この実習では、コミュニケーションの大切さや、相手の立場に立って考えることはどのようなことなのか、再び考える機会となりました。これからの看護の演習だけでなく日常生活内でも、いかに相手を思いやるか考えなければ、真の看護師にはなれないと感じているところです。実習後の今、まずは嫌な人とはどのような人なのか、また嫌な人にならないためにはどうすれば良いのかについて考え、実践しているところです。暑い日がまだまだ続きそうです。くれぐれもお体にご留意ください。
敬具

介護実習の報告でした。実際に現場で働いている方の声を聞き、ご自分が体験することにより、沢山の学びがあり、認識が改まった事もあったようです。また、仕事だけでなく人としてどうあるべきかとの考えにも至ったようです。沢山のことを感じられる心が素晴らしいと思います。これからの成長が益々楽しみな方です。ありがとうございました。



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